耳のアトピー(治療しても反応がないのは)
治療とそれによる反応、この2つはアトピーを治療するための基本要素です。私は子供のとき島で育ち島にある小学校へ通いました。そのため外部と都市の生活についてよくわかりませんでした。転んで怪我をすればヨモギをもんで貼ったり、コウイカの骨を粉にして、傷口に振りかけたりもしました。
ある日、母親が薬屋で薬を買って来たのですが、過酸化水素の消毒液でした。傷口に塗るとぶくぶくと泡が出て反応がありました。とても不思議でした。バイ菌と闘って泡が出るのだと聞いて、それが見たくて、傷ができればすぐ塗り、むしろ傷ができるのを待っていた覚えがあります。
アトピー治療も同じことです。アトピーを治療するために軟膏やローションを塗ったとき、何か反応があれば気分がいいものです。もし何の反応もなければ変化がないということで、全く治療になっていないということになります。
もちろん、反応があったからといって、すべて良い反応とはいえません。いずれにしても、薬を飲んだり塗ったり、洗ったりすれば反応があり、その反応が誰でも理解のできる治る方向に進めばアトピーは克服できます。
ここにある子の耳の周囲にアトピーがひどく、炎症をおこしている状態で来院しました。このようになってしまえば、普通は誰でも構成物質やステロイドを使用し、炎症を抑えるために努力をするでしょう。このような努力は必要な努力です。しかし、その次にアトピーをなくすための根本的な努力もまた必ず必要な努力です。炎症を抑える努力はしたものの、アトピーの根源を解決できないままでは、これは繰り返すことが明らかです。
この子は、耳にひどくアトピーが出ていますが、耳だけではなく体にも出ています。何度もこのような炎症を繰り返すため、根本治療をするために来院されました。この状態で抗生物質は用いずに、漢方薬だけの治療をするのなら、時代遅れの治療だと思う人もいるかもしれませんが、漢方薬によって新しい皮膚を作り上げ、アトピーが治ったという噂を聞いて、自分の子も治したいためにここに来られたわけです。
詳しい治療過程を説明し、もう保湿をしないことなど注意事項の説明をした後、治療を開始しました。平均1ヶ月に1回くらい来院していただくのですが、その時に撮った写真をもとに治っていく過程をご紹介します。
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