アトピー治療法
本当に何も塗ってはいけないのですか?
アトピーがたまっていくことを「沈着」と言います。アトピーがたまっていくと徐々に黒っぽくなるのですが、その理由は保湿をすることで痒さやカサカサすることは安定するのですが、皮膚は黒くなっていくからです。
アトピーが中にあるのに外部から保湿によって膜を作ってしまうと、外部に排出される通路がふさがれる状態になり中に蓄積されます。
みなアトピーは保湿が重要だと、保湿をこまめにしなさいと言いますが、反対に保湿はしないで何も塗らないでくださいと私はお願いしています。それには理由があります。
上の子はまだおしめをしている赤ちゃんですが、ひざの裏にアトピーが沈着しています。かゆくて液もにじんでいて、ひび割れて血が出ているとき、消毒をして軟膏を塗ったりすることは、一般的な方法です。これが繰り返されて徐々にひどくなっていくのなら方法を変えなければならないでしょうか?
上の成人は、アトピーが成人アトピーに発展した人です。アトピーが長引いて体に沈着していることがわかります。このように十数年も、上記のような方法で治療してきた人は多いのです。それでは、結果としてアトピーがなくなるのではなく徐々にひどくなりまた合併症が生じ、後にはどんな強い軟膏を使ってもどうにもならない限界まで追い込まれます。
私は治療には方向が重要だと考えます。子供のとき根本治療ができずに、十数年間も良くなったり悪くなったりを繰り返し、結局はどうにもならない状態になってしまう方法は、今までの既存の方法でありますが、子孫に受け継がれていくべき方法ではないと思います。この方法は希望がありません。
それとは反対に子供にアトピーが生じた時、中にあるアトピー毒を押し出して剥がしてしまう方法を紹介します。
このような状態である子が来院しました。体中にアトピーが生じ徐々にひどくなっていくのを見てお母さんはとても心を痛めていました。アトピー治療をするためには、まず中から正常な細胞の皮膚が作られるようにする漢方薬を服用してもらいます。(小さい子は体重があまりありませんから服用する薬もわずかです)そして、皮膚の表面には何も塗らないようにします。何も塗らないでくださいと言うと、最初は皆さん首をかしげます。
「かゆがって眠れないのに何も塗ってはいけないのですか?」
「アトピーローションも塗ってはいけないんですか?」
塗ってはいけない理由を説明します。私の処方する漢方薬は、簡単に言えば皮膚をはがす薬です。ローションや軟膏などはそれを妨害するために塗ってはいけないのです。漢方ではがそうとしているのに、ローションで押さえつけてしまえば、薬の効果はでません。
そう説明してもお母さんたちは長年塗ってきたために、よく理解できないという表情の方も多いのですが、とにかく何も塗らずに薬だけ服用して治療は始まります。
そうして、1ヶ月2ヶ月たって、ピークが一度過ぎると、その時からはアトピーが治るという確信が生じて私の話を信じるようになります。
保湿をするために塗って沈着していく様子と、何も塗らなかったのですがアトピーがはがれてきれいになっていく姿はまったく異なります。
「アトピーなら塗らなければならない」という今の多くの人の「常識」が果たして本当に正しいものなのか一度考える必要があるのではないかと私は思います。
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