2013年8月22日木曜日

不安にさせる言葉と確信を与える言葉

ある親が男の子を連れて来院した。

今までアトピー治療を他の一般の病院でし
ステロイド剤のレベル3の薬を使っていたが治らず
これからは、漢方の治療を始めようと来院した

今までの病院で治療をしながら
体と顔にぶつぶつ出始め、その子は寒がった

医者はその子に
「こういう場合はあまりないんだけど
症状が少し特別でおかしい」
「もう少し薬を飲み続けて塗り薬も塗りましょう」と言ったそうだ

アトピーの模様は人それぞれだ

塊のようになって現れたり
海の波のように出てきたり
魚のうろこのようだったりもする

症状が異なるので
もしその模様によって名前を付けることにしたら
たくさんの名前が付けられると思う

病気を治療しながら今後の治療方向を知ることができたら
模様とは関係なく変化の過程を患者さんに説明でき
そのような予想通りにアトピー治療が進められたら
今は辛くても患者さんたちが希望を持ち
治療に臨める
しかし
「このような症状はめずらしい」と言いながら
そして、今後の治療過程があいまいなら
患者たちは不安な話を医者から聞くことになる

治療の中で
患者さんに希望と確信を与えてあげたら
患者さんは安らげる
この確信がまず医師の心にあって
その次に患者さんに伝えることができる

ところが
医者が自分の治療法に確信がなければ
患者はもちろん確信を持てず
不安の中でアトピーが治るかといえば
それは不可能な話だ

「先生は、来る度にいつも同じことを言いますね?」

私にそういう人がいるが
もう少し深く考えてみれば、私は治療方向をはっきりと知っているから同じことを言えるのだ

アトピー治療の中で
最もむずかしいのが、患者さんに治療法を理解させ
導くことだ

アトピーを治すのは
薬のように思えるが、実は心なのだ










0 件のコメント:

コメントを投稿