2013年8月26日月曜日

唯一の治療薬、ステロイド?

アトピー治療の現場にいると
もどかしい時もあれば感謝するときもある

以前、日本へ視察に行った韓国の医療陣が書いたものを読んだことがある
韓国より日本がアトピー治療にかなり前から携わっており
またそれなりに厚生省でアトピー治療ガイドラインもあるので
先進化したアトピー治療法を習うために行き
その報告書のようなものを見た

それを読みながらとても残念だった
それを書いた人たちは
よい情報を伝えてくれたありがたい方だが
その結論はとても悲しいものだった

日本でもアトピー治療にステロイドを適量用いているが
韓国ではどれくらいが適量なのかわからないのだが
日本の医者はティッシュを当てたときに落ちない程度塗るのが良いという
結論を出していた

1年ぐらい前のことだっただろうか
韓国のある放送でアトピーについて3部作で特別企画で放送した例がある
それで日本ではアトピーでそのような混乱を経験したのか
詳しく説明していた

1992年日本のある新聞で
「ステロイドは悪魔の薬」だと書いたことがある
韓国でも最近ある人の書いた文を読んでみると似たようなことが書いてあった

「みなさん
私が夏休みの間、アトピーで病院に通った結果
ステロイドは悪魔!そして麻薬だ!
気をつけて使った方がいい
特に顔には!
ステロイド軟膏は塗り過ぎに注意
注射も打ち過ぎに注意
ステロイドの強度は
注射 〉 薬 〉 軟膏
だという
全部気をつけて
顔にはレベル5が適当だそうだ
ステロイドは中毒になると
肌がもう最悪の状態になること知ってるでしょう?
ステロイド抜け出すには
並大抵のことでは無理
私も気をつけよう」

ステロイドの副作用について
マスコミが騒ぎ出してから
脱ステロイドのためにあらゆる民間療法が出てきた

そうして、ステロイドを使わない治療を
10年ほどしてきたがアトピー患者は
たくさんの苦労をしてきた
これを
ステロイド恐怖時代
食事制限時代
アトピービジネス時代などと呼ぶ

脱ステロイドに挑戦したが
皮膚の反応だけでなく、精神的な副作用も発生する患者が多くなり
日本アトピー協会ではむしろ病院治療にまた戻って
適度なステロイド治療を勧め
正しいステロイド使用法を定めてガイドラインを設けた

2000年の厚生省皮膚アレルギー学会のガイドラインによれば
「アトピー性皮膚炎を早く確実に緩和させる薬として
医学的効果と安全性が十分に認められたものは
ステロイド軟膏が唯一だ」という内容の発表をした

実際、私も日本へ行ってみると
アトピーは治らない病気なので
その時ごとに適度な量の軟膏を塗って維持していくしかないと
運命のように受け止めている状況だった

アトピーについて
韓国よりも10年進んでいる日本に
画期的なアトピー治療法はなかった





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