2013年9月10日火曜日

ひざの上で育てました

アトピーが韓国で知られるようになって
10年以上経ちました。
最近はテレビで放送しても
深刻だと言っても
どうしようもないので
あまり騒がれることはありません。

しかし
病気を治療したのではなく
薬を一生懸命塗って
10年、20年経ちました。
それで
今はもうあきらめムードで
誰の言葉も信用できない状態で
ただ過ごしています。

子どもだった人が
大人になり
慢性化したアトピーになってしまいました。

この人たちのアトピーを
先祖のたたりだと
あるいは、本人のせいにして
何の解決方法もなく

「治らないんだから仕方ない」
こうやって生きて行くしかないのでしょうか。

先日あるお母さんが
アトピーのひどい子どもを連れて来院しました。
子どもの体は丈夫そうですが
足と体にアトピーがひどく
黒ずんでいました。

おかあさんも何とか治そうと
セミナーや博覧会、展示会
そして大きな病院も行ってみましたが
とくに解決できる方法は探せずに過ごしていました。

アトピーがひどいために
夜もよく泣き
お母さんも眠れず
いつも
膝の上で育てた(抱いていた)といいます。

子もだいぶ大きくなって
容易なことではなかったと思います。

アトピーがひどくて
夜眠れない日々を長い間過ごしたお母さんは
耐えて耐えて時には

「子どもを捨ててしまいたい」
「一緒に死んでしまいたい」

そういうつらい心境を打ち明ける人も少なくありません。
一人で
新米ママがこのようなアトピーの子を
一人で育てるのは大変そうでした。

私も下の子が生まれる時
妻が子どもを育てるのに苦労しているのを見ました。
とても苦しいと親も子も泣いてしまいました。
それを見て3人目はつくれないと
思ったことを覚えています。
アトピーではなくても
子育ては大変なのに
アトピーの子を抱える親は
夜中、ずっと掻いて
泣いて
血が出て...
それを毎日見ているお母さんの苦労は
想像以上のものだと思います。
このようなお母さんに
「もう少しだけ我慢してみましょう」
この言葉は意味がない言葉です。
病気が治らなくては意味がありません。
解決できないのなら
今の苦労は
これからの苦労のほんの最初の部分にしかすぎません。
しかし、
逆にアトピーを治せるのなら
苦労はしても最終的に治るのなら
今の苦労は
後に思い出話になるでしょう。
《今から5枚の写真を通して
ある子が
どのように完治して行ったのか
ご紹介します》



お婆さんと家族みんなが本当に心配して
連れてこられた子です。
顔も体も本当にひどく
見ていられませんでした。



治療中、主にお婆さんが来院されましたが
昔はこのような病気になっても
大きくなったら自然によくなったのに
最近はどうしてこうなのかわからないと
言っていました。


アトピーの原因となっていた毒を
徐々に取り除いていき
はがれ落ちると


顔も体もよくなり



最後には
お父さんとお婆さんが一緒に来て
楽しそうに話をしながら
子どもがはしゃぐ姿をみて幸せそうにしながら
何度も何度も
お礼を言って帰って行きました。

現在のアトピーは荷物です
一人の個人が背負うにはとても重い荷物です。

治ると宣伝しているところも多く
薬の種類もたくさんありますが
最終的には絶望してしまう
病気です。

これからはある個人が背負うのではなく
社会が責任を負う時期です。

そして
一度治療するにしても
その場しのぎではなく
根本的な治療をする方向へ進むべきです。

そうしたら
終わりのないレースではなく
ゴールのあるレースになるのです。

まだアトピーのために苦しんでいる患者さんや
家族のみなさんに
エールを送ります。




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